いぶき2号:温室効果ガスの観測における日本の先駆け

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いぶき2号:温室効果ガスの観測における日本の先駆け

先生、いぶき2号について教えてください。

地球環境の専門家

いぶき2号は、2018年に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星です。2009年に打ち上げられた初代「いぶき」の後継機で、宇宙から世界中の二酸化炭素やメタンの濃度を、高精度かつ均一に観測することを目的としています。

観測データはどのようなことに使われるのですか?

地球環境の専門家

観測データは、温室効果ガスの吸収・排出量の推定精度を高めることに役立ち、将来の気候変動予測の高度化や、各国の炭素排出削減政策の立案を支えるために使われています。

いぶき2号とは。

「いぶき2号(GOSAT-2)」は、2009年に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の後継機です。JAXA(宇宙航空研究開発機構)環境省国立環境研究所の3機関による共同プロジェクトで、衛星本体および観測センサの開発・製造は三菱電機株式会社が担当しました。宇宙から世界中の二酸化炭素およびメタンの濃度を高精度かつ均一に観測することを目的としており、得られた観測データは温室効果ガスの吸収・排出量の推定精度の向上、将来の気候変動予測の高度化、そして各国の炭素排出削減政策の立案を支えるために活用されます。先代機より高性能な観測センサを搭載し、観測精度のさらなる向上を目指しています。(2019年7月作成)

いぶき2号とは

いぶき2号とは

いぶき2号(GOSAT-2)は、2018年10月29日に種子島宇宙センターからH-IIAロケットによって打ち上げられた温室効果ガス観測衛星です。代表的な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)メタン(CH4)の濃度を、地球全体にわたって観測しています。

最大の特徴は、地上観測や航空機観測では困難であった全球規模での均質かつ高精度な観測を、衛星から実現した点にあります。これにより、気候変動の予測精度の向上や、温室効果ガス削減対策の立案に役立つ貴重なデータが得られています。観測データは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の評価活動などにも活用され、気候変動への国際的な取り組みに貢献しています。

いぶき2号の搭載センサ

いぶき2号の搭載センサ

いぶき2号には、温室効果ガスを測定するための複数のセンサが搭載されています。主要な観測装置である温室効果ガス観測センサ2型(TANSO-FTS-2)は、短波長赤外から熱赤外の波長域に感度をもつフーリエ変換型分光計で、地表面で反射された太陽光や大気からの熱放射光を分光分析することによって、大気中の二酸化炭素やメタンの濃度を算出します。先代機からの改良により、新たに一酸化炭素(CO)も観測対象に加わりました。あわせて、雲やエアロゾルを観測するTANSO-CAI-2も搭載されており、雲・エアロゾルの影響を補正することで、温室効果ガス観測の精度向上に寄与しています。

これらの観測データは、温室効果ガスの排出削減目標の検証や、気候変動対策の進捗状況の把握などに役立てられており、IPCC報告書をはじめとする国際的な気候変動対策の科学的基盤の一部を担っています。

いぶき2号の観測データの活用

いぶき2号の観測データの活用

温室効果ガス観測における日本の先駆けとなったいぶき2号は、二酸化炭素とメタンの継続的なモニタリングを担っています。その観測データは、気候変動を理解するための重要な情報源として、地球温暖化対策に幅広く活用されています。

たとえば、二酸化炭素やメタンの濃度が高い地域を特定することで、発電所や大都市、石油・天然ガス田などの大規模な排出源の把握につながります。こうした情報は、各国や地域が効果的な排出削減策を講じるうえでの重要な基礎データとなります。

また、大気中の温室効果ガス濃度の長期的な変化を追跡することで、地球温暖化の進行状況や地域ごとの傾向を把握でき、気候変動への適応策の検討にも活用されます。このように、いぶき2号の観測データは気候変動の実態理解と対策立案を支える重要な基盤として、今後も大きな役割を果たすことが期待されています。

いぶき2号の成功の意義

いぶき2号の成功の意義

地球温暖化対策には温室効果ガスの正確な観測が不可欠であり、それを衛星観測によって全球規模で実現したいぶき2号の意義は大きいといえます。さらに、温室効果ガスの観測にとどまらず、TANSO-FTS-2が新たに観測対象に加えた一酸化炭素(CO)や、TANSO-CAI-2が観測するPM2.5を含むエアロゾル(微小粒子状物質)のデータは、大気汚染の実態把握や対策立案にも貢献しています。

いぶき2号の将来の計画

いぶき2号の将来の計画

いぶき2号は温室効果ガス観測において日本が世界をリードする一翼を担っており、その後継計画も進められてきました。JAXAは後継機GOSAT-GW(いぶきGW)を開発し、2025年6月29日、種子島宇宙センターよりH-IIAロケット50号機に搭載して打ち上げました。現在は地球を周回する軌道に入り、温室効果ガスの観測に加え、水循環の変動にかかわる観測も行っています。

後継機ではより高性能な観測装置を搭載することで、温室効果ガスだけでなく大気汚染物質も含めた広範な観測が可能となり、より広い範囲かつ高い分解能で地球全体の大気の状態を詳細に把握できると期待されています。いぶき2号と後継機によって構築される継続的な観測体制は、世界の気候変動対策に大きく貢献していくことでしょう。

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