固定価格買取制度とは?再生可能エネルギー普及の仕組み

先生、固定価格買取制度ってあるじゃないですか。あれってどんな制度なんでしょうか?

地球環境の専門家
固定価格買取制度とはね、再生可能エネルギーの普及を促進するための制度なんだ。簡単に言うと、再生可能エネルギーで発電された電気を、一定期間、固定された買取価格で電気事業者に買い取ることを義務付ける制度なんだよ。

なるほど、買取価格が固定されているから、再生可能エネルギーの設置者の投資リスクが軽減されるんですね。

地球環境の専門家
その通り。投資の見通しが立てやすくなり、融資も得やすくなることで、再生可能エネルギーの普及に役立つんだ。
固定価格買取制度とは。
固定価格買取制度とは、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーの普及拡大を目的とする制度です。この制度では、再生可能エネルギー源を用いて発電された電気を、一定期間、固定された買取価格で電気事業者に買い取ることを義務付けています。買取価格は、再生可能エネルギーの普及量や生産コストの動向に応じて適宜見直され、徐々に引き下げられていくのが通例です。固定価格買取制度は、再生可能エネルギー設置者の投資リスクを軽減し、融資を受けやすくすることで、再生可能エネルギーの普及を促進する制度です。この制度は、1990年代にドイツなどで採用され、風力や太陽光発電の急速な拡大実績が評価されたことで、その後各国に広がりました。日本では2012年7月に導入されています。
固定価格買取制度の仕組み

固定価格買取制度は、再生可能エネルギーの普及を促進するために導入された制度です。再生可能エネルギーで発電された電気を、一定の価格で一定期間買い取ることを国が制度として保証するものです。これにより、再生可能エネルギー事業者は、売電価格が変動するリスクを抑えられ、事業計画を立てやすくなります。
固定価格買取制度の仕組みは、以下のようになっています。
- 再生可能エネルギー事業者が、設備認定を申請する。
- 国(経済産業省)が、設備の認定および買取価格・買取期間を定める。
- 事業者は、発電設備を設置し、発電を開始する。
- 事業者は、発電した電気を電力会社に売電する。
- 電力会社は、定められた買取価格で電気を買い取る。
- 買取に要した費用は、再エネ賦課金として電気利用者全体で負担する。
この制度により、再生可能エネルギー事業者は売電価格の変動リスクを抑えられ、事業計画を立てやすくなります。一方で、買取に要した費用は再エネ賦課金として電気の利用者が広く負担する仕組みとなっています。
固定価格買取制度のメリット

近年、再生可能エネルギーの普及が加速しています。その背景には、政府による固定価格買取制度の導入があります。固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーで発電された電気を、一定の価格で買い取る制度のことです。これは、再生可能エネルギーの普及を促進し、地球温暖化対策を進めることを目的としています。
固定価格買取制度には、いくつかのメリットがあります。まず、再生可能エネルギーの事業者にとって、安定的な収入が得られるというメリットがあります。再生可能エネルギーの電力は、天候や季節によって発電量が変動するため、市場価格に依存すると事業者の収入も不安定になりがちです。しかし、固定価格買取制度によって、事業者は一定の価格で電気を買い取ってもらえるため、収入の見通しが安定します。
また、固定価格買取制度は、再生可能エネルギーの普及促進というメリットもあります。買取価格が保証されることで投資回収の見通しが立てやすくなり、事業者が再生可能エネルギー発電所を建設しやすくなります。その結果、再生可能エネルギーの普及が進みます。
さらに、固定価格買取制度は、地球温暖化対策にもつながります。再生可能エネルギーの普及が進めば、化石燃料の使用量が減り、二酸化炭素の排出量も減少します。その結果、地球温暖化の緩和に貢献します。
固定価格買取制度の課題

再生可能エネルギー普及推進のために導入された固定価格買取制度は、設置コストが高い再生可能エネルギーの市場を広げ、導入を加速させることが期待されました。
しかし、固定価格買取制度による安定収入が見込めるため、再生可能エネルギー業界における価格競争が働きにくく、設備コストの低減が進みにくいという指摘もあります。さらに、買取に要する費用は再エネ賦課金として電気利用者が負担するため、消費者の電気料金上昇につながっているという課題もあります。
固定価格買取制度は、再生可能エネルギーの普及を促進するために導入された制度ですが、課題も明らかになっています。今後も持続的に活用していくためには、これらの課題を解決していく必要があります。
固定価格買取制度の導入状況

固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)とは、再生可能エネルギーによる発電事業者に対し、発電した電気を一定の価格で一定期間買い取ることを保証する制度です。この制度は、再生可能エネルギーの普及を促進し、気候変動対策を推進することを目的として導入されました。
日本ではFITは2012年7月からスタートし、太陽光発電、風力発電、水力発電(中小水力)、地熱発電、バイオマス発電の5種類の再生可能エネルギーを対象としています。FIT制度の導入により、再生可能エネルギーによる発電量は大幅に増加し、再エネ全体の発電比率は導入前の約10%から、近年では約20%程度まで拡大しました。
FIT制度は、再生可能エネルギーの普及に大きな役割を果たしましたが、一方で、再エネ賦課金を通じた電気料金の上昇につながるという課題も指摘されています。政府は、買取価格を段階的に引き下げるなどの見直しを進めるとともに、2022年4月からは大規模事業者向けに市場価格に連動して交付金を支給するFIP(フィード・イン・プレミアム)制度を導入しました。
FIT制度は、再生可能エネルギーの普及を促進する上で有効な制度ですが、国民負担の抑制と再エネの主力電源化を両立するため、今後も見直しが進められていくものと考えられます。
固定価格買取制度の今後の展望

固定価格買取制度は、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及を促進するために導入されている制度です。導入から10年以上が経過し、再生可能エネルギーの自立化を見据えた制度の見直しが進められています。
今後の制度設計にあたっては、再生可能エネルギーの導入コスト削減や、電力系統の安定化などの課題を考慮する必要があります。また、エネルギー安全保障や脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入をさらに加速させる必要性も高まっています。
こうした背景から、FITに加えて、あるいはFITに代わる新たな制度として、FIP(フィード・イン・プレミアム)制度や、再生可能エネルギー入札制度などが導入・拡充されています。
FIP制度は、再エネ発電事業者が市場で電力を売電し、その価格に一定のプレミアム(補助額)を上乗せして交付する制度です。市場価格と連動するため、需給バランスを意識した発電が促進されます。
再生可能エネルギー入札制度は、大規模太陽光発電などを対象に、買取価格を競争入札で決定する仕組みです。最も低い価格を提示した事業者が買取対象として選定されるため、コスト低減のインセンティブが働きます。
これらの制度は、いずれも再生可能エネルギーの導入を加速させるとともに、国民負担の抑制を目的としていますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。今後、どのように制度を組み合わせ、再エネを主力電源化していくかについては、引き続き議論が続くものとみられます。


