FIP制度とは何か?

FIPってどういう制度ですか?

地球環境の専門家
FIPとは、ドイツの2014年の再生可能エネルギー法(EEG)改正において、FIT制度の次に導入された制度です。

FIT制度と何が違うの?

地球環境の専門家
FIT制度が固定価格買取制度であるのに対し、FIP制度は、再生可能エネルギーを電力市場に参加させる仕組みです。市場価格に一定のプレミアム(補助額)を上乗せして交付します。
FIPとは。
FIP(Feed-in Premium)は、ドイツが2014年に再生可能エネルギー法(EEG)を改正した際に、FIT制度の次に導入された制度です。
FIT制度の下でドイツの再生可能エネルギー比率は大きく上昇しましたが、その一方で、FITと同等の支援を維持しつつ再生可能エネルギーを電力市場に参加させる仕組みが求められていました。
500kW以上の再生可能エネルギーを対象とするFIP制度は、市場での取引価格にプレミアムを上乗せする仕組みで、補助額は月平均市場価格と基準価格との差として算定されます。この制度により、対象となる発電設備は市場ルールに従うこととなり、例えばインバランスペナルティの対象となりました。FIT相当の補助を与えて投資リスクを抑えつつ、発電事業者を市場に参加させる点に特徴があります。
(2019年7月作成)
FIP制度とは

FIP制度(Feed-in Premium制度)とは、再生可能エネルギーによる発電事業者が発電した電気を電力市場で販売し、その市場価格に一定のプレミアム(補助額)を上乗せして交付する制度です。固定価格での買取を保証するFIT制度とは異なり、発電事業者は市場取引に参加する必要があります。
ドイツをはじめ欧州各国で導入されてきたこの制度は、日本でも2022年4月から、一定規模以上の再生可能エネルギー発電設備を対象に導入されました。市場価格と連動することで、発電事業者には需給に応じた発電・蓄電の工夫が求められ、電力システム全体の効率化が期待されています。
FIT制度とFIP制度の違い

FIT制度とFIP制度は、どちらも再生可能エネルギーの普及を促進するために導入された制度ですが、その支援の方法に違いがあります。
FIT制度は、発電した電気を固定価格で買い取ることを約束する制度です。これにより、発電事業者は安定した価格で電気を販売でき、事業の収益性を確保しやすくなります。
一方、FIP制度は、電力市場で販売した電気の市場価格にプレミアム(補助額)を上乗せして受け取る制度です。市場価格が変動するため、発電事業者は需要の高い時間帯に発電・売電する工夫が求められ、電力需給への適応が促されます。
つまり、FIT制度が価格の安定性を重視して投資リスクを下げる仕組みであるのに対し、FIP制度は市場統合を促しつつ再生可能エネルギーへの支援を維持する仕組みである点に、本質的な違いがあります。
FIP制度の対象となる再生可能エネルギー

FIP制度の対象となる再生可能エネルギーとしては、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電が挙げられます。太陽光発電は太陽の光を、風力発電は風の力を、水力発電は水の流れや落差を利用して電気を生み出します。地熱発電は地下の熱エネルギーを利用し、バイオマス発電は植物や動物由来の有機性資源を燃料とします。これらはいずれも環境負荷が小さく、持続可能なエネルギー源として注目されています。
FIP制度における交付額の仕組み

FIP制度では、発電事業者が電力市場などで電気を販売して得る収入に加え、あらかじめ定められた基準価格(FIP価格)と市場価格の差分に相当するプレミアムが交付されます。
具体的には、基準価格から一定期間の市場価格の平均である参照価格を差し引いた額がプレミアムとして支払われます。これにより、市場価格が変動しても発電事業者は一定水準の収入を確保しやすくなり、投資回収の見通しが立てやすくなります。
一方で、市場ルールに従う以上、発電事業者は需給調整やインバランスへの対応といった運用上の責任も負います。こうした仕組みにより、再生可能エネルギーの導入支援と電力市場への統合の両立が図られています。
FIP制度のメリットとデメリット

- 再生可能エネルギーの市場統合が進むことが挙げられます。発電事業者が電力市場に参加することで、需要に応じた発電・蓄電の工夫が促され、電力システム全体の効率化につながります。
- プレミアムによって一定の収益性が確保されるため、FITに近い水準で投資リスクを抑えつつ市場原理を導入できます。
- 蓄電池の活用などにより、需要の高い時間帯への発電シフトが進むことも期待されます。
- 市場価格の変動リスクを発電事業者が一定程度負うことが挙げられます。FITのように固定価格で買い取られるわけではないため、収益予測が難しくなります。
- 市場取引や需給調整、インバランスペナルティへの対応など、事業者側に求められる運用負担が大きくなる点もデメリットです。
小規模事業者にとっては、こうした運用コストや専門知識の確保が課題となる可能性があります。


