漂流・漂着ごみとは?

漂流・漂着ごみとは何でしょうか?

地球環境の専門家
漂流・漂着ごみとは、海上を漂流して、各地の海岸に漂着するごみのことをいいます。

漂流・漂着ごみはどこから発生するのでしょうか?

地球環境の専門家
漂流・漂着ごみは、国内、国外、陸上、河川、海上(船舶等)などから発生します。
漂流・漂着ごみとは
「漂流・漂着ごみ」とは、国内や国外、陸上、河川、海上(船舶など)などから発生し、海上を漂流して各地の海岸に漂着するごみのことを指します。海岸に漂着すると、海岸機能の低下や景観の悪化を引き起こします。また、漂流・漂着したプラスチック類を海鳥や海洋生物が餌と見誤って食べてしまったり、廃棄された漁網などに絡まったりするなど、生態系への影響が懸念されています。
漂流・漂着ごみの定義

漂流・漂着ごみとは、海や川に流れ出し、海上を漂ったり海岸に打ち上げられたりするごみのことです。ごみの不法投棄や廃棄物の不適切な管理、河川を通じた流出などによって海へと流れ出ます。漂流・漂着ごみは、海洋生態系に悪影響を及ぼすだけでなく、人間の健康にも有害となるおそれがあります。
漂流・漂着ごみには、プラスチックごみ、金属ごみ、ガラスごみ、紙ごみ、布ごみ、木くずなど、さまざまな種類があります。なかでもプラスチックごみが最も多く、海洋ごみの6割以上を占めるともいわれています。プラスチックは自然環境では分解されにくく、海洋中に長期間残留するため、海洋生物の誤食や漁網・ロープへの絡まりといった被害を長く引き起こし続けます。
漂流・漂着ごみの発生源

海洋ごみの最大の発生源は、実は陸域です。街中で不法投棄されたごみや、管理が不十分な廃棄物が、雨水や河川を通じて海に流れ出ます。海洋ごみ全体の約8割は陸域に由来するとされています。
もう一つの発生源は、海域からのものです。漁船や貨物船などの船舶から排出される漁網やロープ、プラスチック製のコンテナ、積み荷の落下物などが漂流ごみとなります。また、海洋レジャーの増加に伴い、レジャーボートからのごみも問題となっています。
このほか、海岸に放置されたごみが風や波によって海に流れ出すケースもあります。プラスチック製の容器や包装、金属製の缶、タバコの吸い殻など、海岸に残されたさまざまなごみが漂流・漂着ごみの一因となっています。
漂流・漂着ごみの影響

生態系への影響としては、海洋生物がごみを誤食してしまったり、漁網やプラスチック片に絡まったりすることで、命を落とすケースが数多く報告されています。また、ごみが海底に堆積することで、海洋生物の生息環境が破壊されるおそれもあります。
経済への影響としては、漁網やプロペラにごみが絡まることで漁業が妨害されたり、ビーチに漂着したごみが観光客を遠ざけたりするなどの問題が生じています。
さらに、人体への影響も懸念されています。漂流・漂着ごみのなかには有害物質を含むものや、海中でマイクロプラスチックに細かく分解されたものがあり、食物連鎖を通じて人体に取り込まれる可能性が指摘されています。
漂流・漂着ごみの対策

漂流・漂着ごみの多くは、ごみの不法投棄や不適切な廃棄物管理に起因します。これらを減らすには、ごみの分別やリサイクルを徹底し、ポイ捨てをしないことが基本です。加えて、海や海岸でレジャーを楽しむ際にはごみを必ず持ち帰り、海岸清掃活動に参加するなど、一人ひとりが海洋環境を守る意識を持つことが大切です。
漂流・漂着ごみのなかでも、特にプラスチックごみが大きな問題となっています。プラスチックは自然環境で分解されにくく、海洋生物への被害や海岸の景観悪化を引き起こします。対策としては、使い捨てプラスチックの使用削減(リデュース)や、リサイクルの推進が重要です。
国際的な取り組みも進んでいます。国連海洋法条約(UNCLOS)では海洋環境の保護に関する規定が設けられており、マルポール条約(MARPOL条約)では船舶からの廃棄物の海洋投棄が規制されています。さらに2022年には、国連環境総会(UNEA)でプラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際条約の策定に向けた交渉を開始することが決まり、政府間交渉委員会(INC)のもとで現在も交渉が続けられています(2026年時点)。
漂流・漂着ごみの問題を解決するためには、こうした国際的な枠組みづくりと並行して、一人ひとりの意識改革が欠かせません。ごみのポイ捨てをせず、分別やリサイクルを徹底し、海洋環境を守っていくことが求められています。
漂流・漂着ごみの現状

漂流・漂着ごみの問題は、世界中で深刻さを増しています。海岸に打ち上げられるもの、漁業者や船員が海上で発見するものなど、さまざまな形で確認されており、ごみ処理と海洋環境保全の両面から大きな課題となっています。
国連環境計画(UNEP)などの報告によると、世界では毎年およそ800万トンものプラスチックごみが新たに海へ流れ出ているとされています。これは、1分間にごみ収集車約1台分のプラスチックが海に捨てられている計算に相当するとも表現されます。
こうしたごみは海洋生物にとって深刻な脅威であり、誤食や漁網への絡まりによって命を落とす事例が、現在も世界各地で報告され続けています。海洋ごみの増加は海洋環境の汚染と生態系の悪化を招いており、その対策は世界共通の喫緊の課題となっています。


