環境に関する用語『EMAS』について

環境問題に関すること
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環境に関する用語『EMAS』について

先生、EMASについて教えてください。

地球環境の専門家

EMASは、1993年にEC(欧州共同体、現在のEU=欧州連合)の規則として制定され、1995年4月に運用が開始された環境管理・監査制度です。

EMASの目的は何ですか?

地球環境の専門家

企業や組織が環境パフォーマンスを継続的に改善し、環境への影響を削減することを促すのが目的です。あわせて、環境情報を公開し、ステークホルダーとのコミュニケーションを促進する役割も担っています。

EMASとは。(一言で説明)

環境マネジメントシステム「EMAS」は、1993年に制定され1995年4月に運用が開始されたEU(欧州連合)の環境管理・監査制度です。企業や組織が自らの環境影響を評価し、環境マネジメントシステムを構築・運用したうえで、定期的に見直し・改善することを目的としています。

EMASとは?(制度を検討する上での観点)

EMASとは?

EMASはEco-Management and Audit Schemeの略で、日本語では「環境管理・監査制度」と訳されます。企業や組織が自主的に環境保全に取り組むことを支援し、環境への影響を継続的に削減することを目的とした制度で、現在もEU加盟国を中心に多くの企業・団体等に活用されています。

EMASの登録対象は、もともとEU加盟国内の組織にかぎられていましたが、2009年の改訂以降、EU域外の組織も登録が可能(EMAS Global)になりました。現在は、日本を含む世界中の企業・団体が、EU市場での信頼獲得のためにEMASを取得できるようになっています。

EMASは、組織が環境法規制を遵守していることを確認するための監査制度でもあります。監査は独立した第三者機関である環境検証人によって行われ、認証を受けた組織はEMASのロゴマークを使用することができます。このロゴマークは、企業の環境への取り組みを顧客や取引先にアピールする手段としても活用されています。

EMASの目的

EMASの目的

EMASが目指すのは、企業や組織の環境パフォーマンスを継続的に改善し、環境への悪影響を軽減することです。具体的には、組織が自らの環境影響を特定し、環境目標を設定し、環境マネジメントシステムを構築・運用したうえで、定期的に監査を行うことで改善を進めます。

EMASは、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO 14001を基盤としつつ、それを上回る要件を組織に求めている点が特徴です。たとえば、法令遵守の厳格な確認、環境声明書の公表、従業員の参加などが追加で求められ、これらを通じて組織の持続可能な発展に貢献することを目指しています。

EMASの審査プロセス

EMASの審査プロセス

EMASの審査は複数の段階に分かれており、それぞれに特有の要件があります。

最初の段階は、組織による環境マネジメントシステム(EMS)の構築です。EMSとは、組織が環境への影響を管理・削減するための計画と手順を体系的にまとめたもので、構築にあたっては環境影響を特定・評価し、削減のための計画を策定する必要があります。

EMSを構築したら、組織は審査機関(環境検証人)に審査を申請します。審査は書類審査現地審査の2段階に分かれています。書類審査では、提出されたEMSの計画・手順・記録などがEMASの要件を満たしているかが確認されます。現地審査では、審査員が組織の事業所を訪問し、EMSが正しく運用されているかを確認します。

審査機関は両者の結果を総合的に評価し、要件を満たしていると判断された場合、組織はEMASの登録を受けることができます。登録後、組織は環境声明書を公表し、定期的に更新することが求められます。

EMASの実施メリット

EMASの実施メリット

EMASを導入することで、企業や組織は環境面・経営面の双方で多くのメリットを得られます。

主なメリットは次のとおりです。
  • 環境負荷の低減:温室効果ガスの削減、エネルギー消費の削減、廃棄物の削減など、環境への影響を軽減できます。
  • コスト削減:エネルギーや資源の消費を抑えることで、運用コストを削減できます。
  • 企業イメージの向上:環境保護への積極的な取り組みにより、社会的責任を果たす企業としての評価が高まります。
  • 取引先の拡大:環境配慮型の調達基準を持つ企業から取引先として選ばれる可能性が高まります。

EMAS取得の注意点

EMAS取得の注意点

EMASを取得するには、環境マネジメントシステムを構築し、環境監査を受け、環境声明書を公表する必要があります。導入を検討する際には、いくつか留意しておきたい点があります。

EMAS取得時に押さえておきたい主な注意点は次のとおりです。
  • EMASは自発的に取得する制度です。強制ではなく、企業や組織が環境への取り組みを強化するために自ら申請して取得するものです。
  • 取得には費用と時間がかかります。EMSの構築、環境監査、環境声明書の公表など、一連の手続きには相応のリソースが必要です。
  • 取得後すぐに環境への取り組みが改善されるわけではありません。EMASは継続的改善のためのツールであり、取得後もEMSの維持・改善、定期的な監査、環境声明書の更新を行う必要があります。
  • 取得そのものが成果ではありません。EMASはあくまで枠組みであり、実際の環境パフォーマンスの改善は、取得後の継続的な取り組みによって評価されます。

EMASを取得する際には、これらの注意点を踏まえたうえで、長期的な視点で活用していくことが大切です。

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