マイクロビーズとは?知っておくべき環境汚染物質

マイクロビーズとは何ですか?

地球環境の専門家
マイクロビーズとは、直径5ミリメートル未満の小さなプラスチック粒子のことです。化粧品や洗浄剤などにスクラブ剤として添加されていることがありますが、環境に悪影響を与えるとして問題になっています。

マイクロビーズが環境に与える悪影響とは何ですか?

地球環境の専門家
マイクロビーズはプラスチックの一種であるため、自然分解されずに環境中に長期間残り続けます。魚や鳥などの海洋生物が誤食することで、消化器障害などの健康被害を引き起こすほか、海洋汚染や生態系への影響も懸念されています。
マイクロビーズとは。
マイクロビーズとは、環境に関する用語で、ポリエチレンやポリプロピレンなどのプラスチックで作られた球状の小さなビーズです。マイクロプラスチックの一種であり、直径は5ミリメートル未満で、目視では確認しにくいほど小さいものも多くあります。マイクロビーズは、主に洗顔料やボディウォッシュ、練り歯磨きなどの化粧品にスクラブ剤として添加されており、肌の汚れや古い角質を除去する目的で使用されてきました。
マイクロビーズとは何か

マイクロビーズは、洗顔料や日焼け止め、歯磨き粉、ボディソープといったパーソナルケア製品のほか、塗料、接着剤、洗浄剤などの産業用製品にも幅広く使用されてきました。直径5ミリメートル未満の微小なプラスチック粒子であるため、水に溶けず、生分解もされにくいという特徴があります。
使用後は排水とともに流され、河川や湖、海などの水域へと到達します。一度環境中に放出されると回収はほぼ不可能で、長期間にわたって残り続けることが問題視されてきました。
こうした背景から、マイクロビーズは環境汚染物質として認識され、各国で規制が進められています。アメリカでは2015年に「マイクロビーズ除去海域法(Microbead-Free Waters Act)」が成立し、洗い流しタイプの化粧品へのマイクロビーズ添加が禁止されました。日本でも、日本化粧品工業連合会による自主規制の呼びかけを受け、化粧品メーカー各社が使用を順次停止しています。
マイクロビーズが環境に与える影響

マイクロビーズは非常に小さいため、洗い流された後に下水処理場のフィルターを通り抜け、最終的に河川や海洋へたどり着きます。海洋では、プランクトンや小魚などが餌と間違えて誤食してしまうおそれがあります。
誤食した海洋生物には、腸閉塞や栄養失調といった健康被害が生じかねません。加えて、マイクロビーズは海水中の有害化学物質を吸着しやすい性質を持つため、生物の体内に蓄積され、食物連鎖を通じて最終的に人間にも影響が及ぶ可能性が指摘されています。こうした点から、マイクロビーズは海洋生態系を脅かす汚染源の一つとされているのです。
マイクロビーズを含んだ製品の選び方

環境への影響を減らすためには、消費者一人ひとりが製品選びに注意を払うことが欠かせません。日常的に使うスクラブ入り洗顔料や歯磨き粉、家庭用洗剤などを購入する際は、マイクロビーズが含まれていないかを確認しましょう。
見分けるポイントは、製品のラベルと成分表示です。「マイクロビーズ不使用」「マイクロビーズフリー」などと表示されている製品を選ぶのが確実でしょう。一方、成分表示に「ポリエチレン」「ポリプロピレン」「ポリスチレン」といったプラスチック素材が記載されている場合は、マイクロビーズが含まれている可能性があります。
すでにマイクロビーズ入りの製品を持っている場合は、中身を排水溝に流さず、後述する方法で適切に廃棄することが望まれます。
マイクロビーズを含まない製品への切り替え

マイクロビーズの害を理解したら、次のステップは代替品への切り替えです。近年はマイクロビーズを含まない石鹸、洗剤、歯磨き粉などが入手しやすくなっており、塩、砂糖、コーヒー粉、果実の種子といった天然由来のスクラブ成分を使用した製品も数多く販売されています。
購入時には、前述のとおり成分表示を確認し、ポリエチレンなどのプラスチック素材が記載された製品を避けるとともに、「マイクロビーズフリー」「マイクロプラスチックフリー」のラベルが付いた製品を選ぶとよいでしょう。こうした小さな選択の積み重ねが、環境に配慮した消費行動につながります。
マイクロビーズを廃棄する方法

マイクロビーズを含む製品は、廃棄の仕方を誤ると環境へ流出してしまいます。処分の際は、次の点に注意してください。
マイクロビーズを含む製品の適切な廃棄方法は、以下のとおりです。
- ごみとして廃棄する:マイクロビーズを含む製品は、原則として可燃ごみまたはお住まいの自治体の指示に従って廃棄します。中身を排水口に流さず、容器ごと処分することが大切です。
- 排水口に流さない:マイクロビーズは下水処理場でろ過しきれず、そのまま環境に流出してしまうため、排水口に流すことは避けてください。
- トイレに流さない:マイクロビーズは下水道に詰まったり、水質を汚染したりする原因となるため、トイレにも流さないようにしましょう。
- 自治体のルールに従う:プラスチックごみとして分別回収している自治体もあるため、お住まいの地域のルールに従って適切に処分してください。
マイクロビーズは、私たちの健康や環境に悪影響を及ぼしかねない物質です。含有製品を使用する際には、最後まで責任を持って正しく処分しましょう。


