名古屋・クアラルンプール補足議定書とは?

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名古屋・クアラルンプール補足議定書とは?

先生、『名古屋・クアラルンプール補足議定書』という用語の意味を教えてもらえますか?

地球環境の専門家

『名古屋・クアラルンプール補足議定書』は、生物多様性条約に基づく『カルタヘナ議定書』の懸案事項の一つである『責任と救済』について規定した補足的な議定書のことです。

カルタヘナ議定書とは何ですか?

地球環境の専門家

カルタヘナ議定書は、遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動に伴う生物多様性への悪影響を防止することを目的とした国際協定です。2000年に採択され、2003年に発効しました。

名古屋・クアラルンプール補足議定書とは。

「名古屋・クアラルンプール補足議定書」とは、生物多様性条約に基づく「カルタヘナ議定書」の懸案事項の一つである「責任と救済」について規定した補足的な議定書のことです。この議定書は、2010年10月に名古屋で開催された「カルタヘナ議定書第5回締約国会合(MOP5)」において採択されました。名称は、議定書案の交渉が当初クアラルンプールで進められ、最終的に名古屋で採択された経緯に由来しています。

名古屋・クアラルンプール補足議定書の概要

名古屋・クアラルンプール補足議定書の概要

名古屋・クアラルンプール補足議定書は、カルタヘナ議定書を補足する国際文書であり、遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動によって生物多様性の保全と持続可能な利用に損害が生じた場合の「責任と救済」に関する国際的な枠組みを定めたものです。2010年10月、名古屋で開催されたカルタヘナ議定書第5回締約国会合(MOP5)で採択され、2018年3月に発効しました。

本補足議定書の主な内容は以下のとおりです。

主な規定事項

  • 遺伝子組換え生物による生物多様性への損害が生じた場合の「対応措置」を、事業者に対して命じる仕組みの整備
  • 損害が生じた場合に締約国の権限ある当局がとるべき行動の規定
  • 損害の評価方法、因果関係の判断、免責事由などの整理
  • 民事責任に関する国内制度の整備または既存制度の活用

これにより、遺伝子組換え生物の利用に伴うリスクへの法的対応が国際的に明確化され、生物多様性の保全に資することが期待されています。

生物多様性条約とカルタヘナ議定書の関係

生物多様性条約とカルタヘナ議定書の関係

生物多様性条約(CBD)は、1992年にリオデジャネイロで開催された地球サミットで採択された国際条約で、①生物多様性の保全、②その構成要素の持続可能な利用、③遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分を目的としています。

カルタヘナ議定書は、2000年に採択された生物多様性条約の補足議定書で、現代のバイオテクノロジーによって改変された遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動が、生物多様性の保全と持続可能な利用に悪影響を及ぼさないよう、必要な手続きや措置を定めています。

そして、名古屋・クアラルンプール補足議定書は、このカルタヘナ議定書をさらに補完する位置づけにあり、損害が生じた場合の「責任と救済」に関するルールを定めています。日本国内ではカルタヘナ議定書の実施のために「カルタヘナ法」が制定されており、環境省、農林水産省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、財務省が分担して所管しています。

補足議定書が規定する責任と救済

補足議定書が規定する責任と救済

名古屋・クアラルンプール補足議定書は、遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動に伴って生物多様性の保全と持続可能な利用に損害が生じた場合の「責任と救済」について規定しています。

具体的には、損害が発生した場合またはそのおそれがある場合に、締約国の権限ある当局が、原因となる事業者に対して必要な対応措置(損害の防止、最小化、回復措置など)を命じることができる仕組みを整備するよう求めています。これにより、損害の発生を未然に防ぎ、また発生した損害を適切に回復させることが可能となります。

この制度は、遺伝子組換え生物の取扱いにおける事業者の責任を明確にすることで利用の慎重化を促し、生物多様性への影響を最小限に抑えることを目的としています。日本では、2017年12月に本補足議定書を受諾し、関連する国内法(カルタヘナ法の改正)が整備されています。

補足議定書の採択と発効

補足議定書の採択と発効

名古屋・クアラルンプール補足議定書は、2010年10月に名古屋で開催されたカルタヘナ議定書第5回締約国会合(MOP5)において採択されました。その後、必要な締約国数の批准を経て、2018年3月5日に発効しています。

日本は2017年12月5日に本補足議定書を受諾し、締約国となりました。本補足議定書は、遺伝子組換え生物の越境移動に伴う損害への対応に関する国際的な枠組みを提供するものであり、生物多様性の保全と持続可能な利用に貢献しています。

名古屋・クアラルンプール補足議定書の意義

名古屋・クアラルンプール補足議定書の意義

名古屋・クアラルンプール補足議定書の意義は、遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動によって生じうる生物多様性への損害について、国際的に統一された「責任と救済」の枠組みを提供した点にあります。

第一に、本補足議定書は、損害が発生した場合に事業者がとるべき対応措置を各国が国内法で整備することを求めており、これによって遺伝子組換え生物の取扱いに伴うリスク管理の実効性が高まりました。

第二に、損害が発生した際の権限ある当局の役割や手続きを明確化することで、迅速かつ適切な対応を可能とし、生物多様性への悪影響の拡大を防ぐことができます。

第三に、本補足議定書は、カルタヘナ議定書の積み残し課題であった「責任と救済」に関する国際合意を成立させたものであり、生物多様性条約体系全体の実効性を高める重要な一歩となりました。これにより、遺伝子組換え生物の利用と生物多様性の保全との両立に向けた国際的な取り組みが、より確かなものとなっています。

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