さまざまな角度からみた環境用語『バーゼル法改正』
バーゼル法改正について教えて下さい。
地球環境の専門家
バーゼル法改正とは、バーゼル条約の国内担保法を改正する法律のことです。バーゼル条約は、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約です。
バーゼル法改正が行われた背景は何ですか?
地球環境の専門家
平成4年の法制定から約25年が経過し、近年、リサイクル目的での廃電子基板や使用済鉛蓄電池の取引が我が国を含め世界的に増大してきたことが背景です。
バーゼル法改正とは。
「環境に関する用語『バーゼル法改正』についてご紹介します。バーゼル法(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律)は、バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約)の国内担保法として定められました。しかし、平成4年の法制定から約25年が経過し、近年、リサイクル目的での廃電子基板や使用済鉛蓄電池の取引が我が国を含め世界的に増大してきました。そこで、改正され、その一部を改正する法律が2017年6月に公布されました。」
バーゼル法改正とは?
バーゼル法改正とは?
バーゼル法改正とは、バーゼル条約の附属書VIII条3項による、電子機器などの電子廃棄物の輸出入規制に関する改正のことです。
国境を越えた電子廃棄物の輸出入により、環境や人々の健康などに悪影響が及ぶ可能性があるとして、バーゼル条約に加盟する国々で、2019年5月に採択されました。
この法改正により、電子廃棄物輸出入事業者は、環境や人々の健康に悪影響を及ぼさないことを保証するために、適切な管理を行うことが求められます。
また、輸出入される電子廃棄物は、リサイクルや再利用を目的としたものでなければなりません。
この条約の改正によって、電子廃棄物の輸出入をより厳格に規制することが可能になり、環境保護に役立つことが期待されています。
改正の目的と背景
バーゼル条約法改正の目的は、有害廃棄物の管理を改善し、環境および人の健康を保護することです。改正の背景には、有害廃棄物の輸出入が世界的に増加しており、それを管理するための国際的な枠組みが必要という認識がありました。また、有害廃棄物が不適切に処理され、環境汚染や健康被害を引き起こす例が世界各地で報告されていました。バーゼル条約は、有害廃棄物の輸出入を規制し、有害廃棄物の適切な処理のための国際的な枠組みを提供することで、有害廃棄物による環境汚染や健康被害を防ぐことを目的としています。
リサイクル目的での廃棄物取引の増加
リサイクル目的での廃棄物取引の増加
バーゼル法改正の一番の目玉は、リサイクル目的での廃棄物取引の規制強化です。従来、リサイクル目的の廃棄物取引は、有害廃棄物でない限り、自由に取引することができました。しかし、バーゼル法改正後は、リサイクル目的であっても、廃棄物取引には許可が必要になります。これは、リサイクル目的の廃棄物取引が、適切な方法で行われることを保証するためです。
リサイクル目的での廃棄物取引の規制強化は、リサイクル業界に大きな影響を与えます。従来、リサイクル業界は、廃棄物を安く海外に輸出することで利益を得ていました。しかし、バーゼル法改正後は、廃棄物を海外に輸出することが難しくなり、利益が減少する可能性があります。このため、リサイクル業界は、廃棄物を国内でリサイクルする方向にシフトする必要があります。
リサイクル目的での廃棄物取引の規制強化は、環境にも大きな影響を与えます。従来、リサイクル目的の廃棄物は、海外に輸出されていましたが、バーゼル法改正後は、国内でリサイクルされることになります。これにより、廃棄物の最終処分量が減少 し、環境への負荷が軽減されます。
改正の主な内容
バーゼル法改正の主な内容
バーゼル法は、有害廃棄物の越境移動およびその処分に関する国際条約です。1989年に採択され、1992年に発効しました。この条約は、有害廃棄物の越境移動を規制することで、環境と人間の健康を保護することを目的としています。
バーゼル法は、2019年に改正されました。改正の主な内容は、以下の通りです。
1. 有害廃棄物の定義を拡大
改正前は、有害廃棄物は、人間の健康または環境に有害な物質を含み、廃棄物として処分されるものと定義されていました。改正後は、有害廃棄物は、人間の健康または環境に有害な物質を含み、廃棄物として処分されるもの、またはリサイクルや再利用されるものと定義されました。
2. 有害廃棄物の越境移動の規制強化
改正前は、有害廃棄物の越境移動は、輸出国と輸入国の同意があれば認められていました。改正後は、有害廃棄物の越境移動は、輸出国、輸入国、および通過国の同意が必要になりました。また、有害廃棄物の越境移動は、適切な処理施設で行われることを条件とされました。
3. 有害廃棄物の廃棄基準の強化
改正前は、有害廃棄物の廃棄基準は、各国の裁量に委ねられていました。改正後は、有害廃棄物の廃棄基準は、バーゼル条約締約国会議で決定されることになりました。
バーゼル法改正は、有害廃棄物の越境移動と廃棄を規制することで、環境と人間の健康を保護することを目的としています。
改正後の影響
改正後の影響
バーゼル条約の改正は、環境用語として使用される「バーゼル法改正」の大きな影響を与えました。この改正により、有害廃棄物と非有害廃棄物がより明確に定義され、有害廃棄物の越境移動がより厳しく規制されるようになりました。また、この改正により、有害廃棄物を輸出する国は、輸入国が安全に廃棄物を取り扱えることを確認する責任を負うことになりました。
改正後の影響として、有害廃棄物の越境移動が減少したことなどが挙げられます。以前は、有害廃棄物の多くが開発途上国に輸出されていましたが、改正後は、有害廃棄物が適切に処理され、環境汚染を引き起こさないことを確認するために、より厳格な規制が設けられたため、有害廃棄物の越境移動が減少しました。
また、改正後の影響として、廃棄物の適正処理が推進されるようになったことが挙げられます。有害廃棄物の越境移動が制限されたことで、有害廃棄物を適正に処理することが必要となり、廃棄物の適正処理が推進されるようになりました。これにより、環境汚染の防止につながっています。