COP14/MOP4とは何か?

先生、気候変動枠組条約第14回締約国会議について教えてください。

地球環境の専門家
気候変動枠組条約第14回締約国会議は、2008年12月1日から12日まで、ポーランドのポズナニで開催された国際会議です。

その会議ではどのようなことが話し合われたのですか?

地球環境の専門家
会議では、気候変動枠組条約(UNFCCC)の第14回締約国会議(COP14)と、京都議定書第4回締約国会合(CMP4/MOP4)が併せて開催されました。気候変動に関する国際的な協力や、温室効果ガスの削減目標、ポスト京都議定書の枠組みづくりなどが議論されました。
気候変動枠組条約第14回締約国会議とは。
2008年12月1日から12日まで、ポーランドのポズナニ(ポズナンと表記される場合もあります)で『気候変動枠組条約第14回締約国会議』が開催されました。この会議では、京都議定書第4回締約国会合(MOP4)も同時に行われたため、COP14/MOP4と併記して呼ばれることもあります。
COP14/MOP4の経緯と背景

COP14/MOP4は、気候変動枠組条約(UNFCCC)第14回締約国会議と京都議定書第4回締約国会合を併せた国際会議で、2008年12月1日から12日にかけてポーランドのポズナニで開催されました。会議は、2007年のCOP13(インドネシア・バリ)で採択された「バリ行動計画」に基づき、ポスト京都議定書の国際枠組みについて2009年のCOP15(コペンハーゲン)での合意を目指す中間段階として位置づけられました。
背景には、京都議定書の第一約束期間(2008〜2012年)が始まったばかりの時期にあり、先進国の温室効果ガス削減義務に加えて、米国や中国・インドなどの主要排出国を含む新たな国際的枠組みづくりが急務となっていたことがあります。
COP14/MOP4の目的と成果

COP14/MOP4の主な目的は、2009年のCOP15でポスト京都議定書の国際枠組みに合意するため、交渉を加速させることでした。具体的には、長期的な協力行動に関する作業部会(AWG-LCA)と、京都議定書の下での先進国のさらなる約束に関する作業部会(AWG-KP)の両トラックで議論が進められました。
主な成果としては、適応基金(Adaptation Fund)の運用化が合意され、途上国が気候変動への適応策を実施するための資金支援の仕組みが整えられたことが挙げられます。また、技術移転や森林減少・劣化からの排出削減(REDD)に関する議論も進展しました。一方で、先進国の中期削減目標や途上国の取り組みをめぐる対立は解消されず、具体的な数値目標の合意は次回COP15に持ち越されました。
COP14/MOP4で採択された主な文書

COP14/MOP4では、複数の決定文書が採択されました。代表的なものとして、適応基金理事会の運用に関する決定があり、途上国が直接資金にアクセスできる仕組みが整えられました。
また、クリーン開発メカニズム(CDM)の改善や、京都議定書の遵守手続きに関する決定も行われました。さらに、REDD(途上国における森林減少・劣化からの排出削減)に関する方法論的課題についての議論や、技術移転を促進するための「ポズナニ戦略プログラム」も採択されました。
これらの文書は、その後のCOP15・COP16での議論や、最終的なパリ協定への流れを形づくる上で重要な役割を果たしました。
COP14/MOP4への日本の貢献

COP14/MOP4において、日本は京都議定書の議長国経験国として積極的に交渉に参加しました。政府代表団を派遣し、ポスト京都議定書の枠組みについて、すべての主要排出国が参加する公平で実効的な国際枠組みの必要性を主張しました。
また、日本は途上国の気候変動対策を支援する「クールアース・パートナーシップ」(2008年に福田康夫首相が表明した、途上国向け約100億ドル規模の資金支援構想)について各国に説明し、適応策・緩和策両面での協力を推進しました。さらに、研究機関や大学関係者も会議のサイドイベントに参加し、最新の研究成果の共有や意見交換を行いました。
COP14/MOP4の今後の課題

COP14/MOP4を経て、いくつかの大きな課題が浮き彫りになりました。第一に、気候変動対策のための資金の問題です。先進国による途上国への資金支援の規模や仕組みについて、十分な合意に至らず、次回以降の会議で具体化が求められました。
第二に、化石燃料への依存度を減らすことです。化石燃料は温室効果ガスの主な排出源であり、依存度を低減することは気候変動の抑制に不可欠です。COP14/MOP4では、先進国の中期削減目標について各国の立場の差が大きく、合意形成に至りませんでした。
第三に、気候変動がもたらす損害(ロス&ダメージ)への対処です。気候変動は洪水や干ばつなどの自然災害の頻度や規模を増加させており、適応策の強化と被害軽減のための国際支援が一層求められるようになりました。
これらの課題は翌2009年のCOP15(コペンハーゲン)に引き継がれ、その後のパリ協定(2015年)採択に至る国際交渉の出発点となりました。


