RMUとは何か?京都議定書で定められた温室効果ガスの排出量取引の仕組みを解説

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RMUとは何か?京都議定書で定められた温室効果ガスの排出量取引の仕組みを解説

RMUとは何ですか?

地球環境の専門家

RMUは、京都議定書に基づく温室効果ガス排出量取引において、取得・移転が可能な排出枠(クレジット)の一種です。

RMUは、どのようにして取得できるのですか?

地球環境の専門家

議定書第3条第3項・第4項に基づく植林、再植林、森林管理などの吸収源活動によって、附属書I国が正味で吸収した量に応じて発行されます。

RMUとは。(基本定義)

環境用語「RMU」は、京都議定書に基づく温室効果ガスの排出量取引において、吸収源活動による附属書I国の正味の吸収量を表す単位です。議定書第3条第3項・第4項(植林、再植林、森林管理など)に基づいて取得・移転が行える排出枠(クレジット)のひとつで、「除去単位(Removal Unit)」とも呼ばれます。最小取引単位は1t-CO2です。

RMUとは何か?(制度の全体像)

RMUとは何か?

RMU(Removal Unit:除去単位)とは、京都議定書で定められた温室効果ガスの排出量取引制度の下で、植林・再植林・森林管理などの吸収源活動によって大気中から除去(吸収)された温室効果ガスの量に応じて発行されるクレジットの一種です。1RMUは、1トンのCO2(CO2換算)に相当します。京都議定書は附属書I国(先進国および市場経済移行国)に温室効果ガスの排出削減義務を課しており、これらの国は森林等による吸収量をRMUとして発行することが認められています。

発行されたRMUは、AAU(Assigned Amount Unit:割当量単位)、ERU(Emission Reduction Unit:排出削減単位)、CER(Certified Emission Reduction:認証排出削減量)といった他の京都クレジットと同様に、国家間で取得・移転が可能であり、自国の排出削減目標の達成に充当できます。ただしRMUは、繰越(バンキング)が認められている他の京都クレジットと異なり、次の約束期間へ繰り越せない点に特徴があります。

RMUの仕組み

RMUの仕組み

RMUは、京都メカニズム(京都議定書が定める柔軟性措置)を通じて附属書I国の間で取得・移転できる排出枠の一つです。

RMUの仕組みは、以下のステップで構成されています。

1. 附属書I国は、議定書第3条第3項・第4項に基づき、植林・再植林・森林管理などの吸収源活動を実施する。

2. 活動による正味の吸収量を算定し、その量に応じてRMUが発行される。

3. 取得したRMUは、自国の削減目標達成に充当できるほか、他国へ移転(売却)することも可能である。

RMUの役割

RMUの役割

京都議定書の下で、排出量取引制度は温室効果ガスの排出削減を進めるための重要なメカニズムと位置づけられています。その中でRMUは、森林等の吸収源活動によって生み出されるクレジットとして独自の役割を担います。

他の京都クレジットの多くが排出の「削減」に着目するのに対し、RMUは附属書I国の森林などによる「吸収・除去」を排出枠として評価する点に独自性があります。これにより、エネルギー部門の対策だけでなく、土地利用・森林分野(LULUCF)の取り組みも国際的な削減目標の枠組みの中に位置づけられるようになります。

こうしたRMU取引は、森林吸収源を活用した温暖化対策を経済的に後押しする仕組みとして、地球温暖化防止への貢献が期待されています。

RMUのメリットとデメリット

RMUのメリットとデメリット

RMUのメリット

RMUの大きな利点は、温室効果ガスの削減・吸収に経済的なインセンティブを与えられる点にあります。森林整備や植林などの吸収源活動を行う国は、その吸収量をRMUとして発行・取引できるため、削減コストの低い手段から優先的に活用されることになり、世界全体として温暖化対策コストを抑えつつ目標を達成することが可能となります。

また、RMU取引は森林保全や持続可能な森林管理への投資を促進する効果も期待されており、生物多様性の保全といった副次的な環境便益をもたらすことも見込まれます。

RMUのデメリット

その一方で、RMUにはいくつかの課題も指摘されています。森林吸収量の算定は技術的に難しく不確実性が大きいほか、森林火災や伐採により吸収した炭素が再び大気中に放出される「非永続性」のリスクがあります。

加えて、自国で実質的な排出削減努力を行わずに、RMUの取得・購入だけで目標を形式的に達成できてしまうとの批判もあります。これにより、本来必要とされるエネルギー転換や産業構造の転換といった抜本的な対策が遅れる懸念も指摘されています。

RMUの今後の展望

RMUの今後の展望

RMUは、京都議定書が導入した温室効果ガス排出量取引制度の一部であり、第一約束期間(2008~2012年)において、附属書I国が1990年比で温室効果ガス排出量を削減する義務(附属書I国全体で平均約5%減)を達成するための手段として活用されました。2012年の第18回締約国会議(COP18/ドーハ会合)では、第二約束期間(2013~2020年)への延長(ドーハ改正)が合意されています。

その後、国際的な枠組みは2015年採択のパリ協定へと移行し、京都議定書下でのRMUの役割は限定的なものとなりました。現在はパリ協定第6条に基づく新たな市場メカニズムの議論が進められており、森林吸収源由来のクレジットの扱いについても、永続性の確保や二重計上の防止、透明性の確保といった観点から制度設計が検討されています。

今後の市場メカニズムにおいては、先進国と途上国の双方の公平性を確保しつつ、吸収源活動の科学的な算定方法と環境十全性の両立を図ることが求められています。

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