2020年中期目標とは?

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2020年中期目標とは?

『2020年中期目標』について教えてください。

地球環境の専門家

『2020年中期目標』は、京都議定書第一約束期間(2008~2012年)後のいわゆる「ポスト京都」の枠組みとして、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)締約国会議(COP)の場で、2050年までの長期目標と並行して議論されてきた、2020年までの温室効果ガス削減目標です。

『2020年中期目標』の目的はなんですか?

地球環境の専門家

IPCC第4次評価報告書の知見を踏まえ、世界の気温上昇を産業革命前比で2℃以内に抑えるため、先進国全体で2020年までに温室効果ガスを1990年比で25~40%削減することが、議論の出発点となりました。

2020年中期目標とは。

「2020年中期目標」とは、地球温暖化対策に関わる用語で、2008年から2012年の温室効果ガス削減目標を掲げていた京都議定書に続く、いわゆる「ポスト京都」の枠組みにおける中期的な削減目標を指します。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国会議(COP)の場で、2050年までの長期目標と併せて議論されてきました。

2020年中期目標の概要

2020年中期目標の概要

2020年中期目標とは、京都議定書の第一約束期間(2008~2012年)後の地球温暖化対策の枠組みとして、2020年までに各国が達成すべき温室効果ガス排出削減目標のことです。

議論の科学的基盤となったのがIPCC第4次評価報告書(2007年)です。同報告書では、世界の気温上昇を産業革命前比で2℃以内に抑えるためには、先進国全体で2020年までに1990年比25~40%の温室効果ガス削減が必要であると示され、これがポスト京都議定書の議論の出発点となりました。

日本では、2009年に当時の鳩山政権が「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意」を前提として、1990年比25%削減という中期目標を国際社会に表明しました。各国も以下のような目標を掲げています。

  • EU:1990年比20%削減(条件付きで30%)
  • アメリカ:2005年比17%削減
  • 日本:1990年比25%削減
  • 中国:GDP当たりCO2排出量を2005年比40~45%削減

これらの目標は、2010年のCOP16で採択されたカンクン合意に各国の自主的な削減目標として登録され、国際的な気候変動対策の枠組みに位置づけられました。

2020年中期目標の意義

2020年中期目標の意義

2020年中期目標の最大の意義は、京都議定書に続く国際的な気候変動対策の枠組みを構築し、先進国・途上国がともに温室効果ガス削減に取り組む基盤を築いた点にあります。

京都議定書は先進国のみに削減義務を課す枠組みでしたが、2020年中期目標の議論を通じて、アメリカ・中国・インドなどの主要排出国を含む、より包括的な枠組みづくりの必要性が共有されました。これは、後のパリ協定(2015年採択)へとつながる重要なプロセスとなりました。

また、各国が長期的な脱炭素社会への移行を見据え、再生可能エネルギーの導入拡大、省エネルギーの推進、産業構造の転換などに取り組む契機ともなりました。気候変動対策が単なる環境問題ではなく、エネルギー政策・経済政策・産業政策と密接に結びついた課題であることを国際社会が認識する転換点でもあったのです。

2020年中期目標の課題

2020年中期目標の課題

2020年中期目標の達成には、いくつかの大きな課題がありました。

第一の課題は、各国の目標水準の違いと公平性の問題です。先進国と途上国の間では「共通だが差異ある責任」の原則のもとで削減負担をどう分担するかが大きな争点となり、合意形成は容易ではありませんでした。

第二の課題は、日本における目標の見直しです。日本は当初1990年比25%削減を掲げましたが、2011年の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故を受け、原子力発電に依存していたエネルギー構成の見直しを迫られました。その結果、2013年に目標は「2005年比3.8%削減」(1990年比では約3%増)へと大幅に下方修正されました。

第三の課題は、世界全体の排出量増加です。新興国の経済成長に伴い、世界の温室効果ガス排出量は減少に転じず、2℃目標の達成には不十分な水準にとどまりました。これにより、より野心的な長期目標の必要性が浮き彫りとなり、パリ協定での1.5℃目標の議論へとつながっていきました。

2020年中期目標の達成に向けた取り組み

2020年中期目標の達成に向けた取り組み

目標達成に向けて、各国はさまざまな政策を展開しました。日本では地球温暖化対策計画を策定し、エネルギー起源CO2の削減を中心に、産業・業務・家庭・運輸の各部門で対策を進めました。

具体的には以下のような取り組みが行われています。
  • 再生可能エネルギーの導入拡大:固定価格買取制度(FIT)の導入による太陽光・風力発電の普及
  • 省エネルギーの推進:トップランナー制度による機器の省エネ化、住宅・建築物の断熱性能向上
  • 低炭素技術の開発と普及:次世代自動車(EV、FCV)の導入支援、水素社会の実現に向けた取り組み
  • 森林吸収源対策:森林整備による吸収量の確保
  • 国際協力:二国間クレジット制度(JCM)を通じた途上国支援

EUでは、再生可能エネルギーの導入拡大と排出量取引制度(EU-ETS)が大きな役割を果たし、2020年には1990年比20%削減という目標を上回り、約30%の削減を達成しました。一方、日本は東日本大震災後の火力発電比率の上昇により、当初掲げた1990年比25%削減の達成は困難となり、下方修正された目標の枠組みのもとで対策が進められました。

2020年中期目標の今後

2020年中期目標の今後

2020年中期目標は、2015年に採択されたパリ協定へと引き継がれ、より長期的かつ包括的な気候変動対策の枠組みへと発展しました。パリ協定では、世界の平均気温上昇を産業革命前から2℃より十分低く抑え、1.5℃に抑える努力を追求することが国際的に合意されました。

これを受けて、各国は新たに2030年目標および2050年カーボンニュートラルを掲げています。日本も2020年に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比46%削減する目標を打ち出しました。

2020年中期目標の経験から得られた教訓——目標設定のあり方、技術革新の重要性、エネルギー構成の多様化、国際協力の必要性——は、今後の気候変動対策にも生かされています。地球温暖化の進行は待ったなしの状況にあり、2020年中期目標で築かれた国際協調の基盤を踏まえつつ、より野心的かつ実効性のある対策の推進が求められています。

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