リオ3条約とは?3つの条約の概要と内容

リオの3条約って何ですか?

地球環境の専門家
リオの3条約とは、1992年のリオ地球サミットで署名が開始された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)、生物多様性条約(CBD)、そして同サミットで条約交渉の開始が決められた国連砂漠化対処条約(UNCCD)の3つの条約のことです。

リオの3条約は、なぜ「リオの双子の条約」とも呼ばれるのですか?

地球環境の専門家
リオの3条約のうち、国連気候変動枠組条約と生物多様性条約は、1992年のリオ地球サミットで同時に署名が開始され、地球温暖化対策と生物多様性の保全という地球環境保全の両輪を担う協定であることから、「リオの双子の条約」と呼ばれています。
リオ3条約とは。
「リオ3条約」とは、1992年に開催された環境と開発に関する国連会議(UNCED、リオ地球サミット)で署名が開始された「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」「生物多様性条約(CBD)」、およびリオ地球サミットを契機に交渉が開始され1994年に採択された「国連砂漠化対処条約(UNCCD)」の3つの条約のことです。このうち国連気候変動枠組条約と生物多様性条約は、「リオの双子の条約」と呼ばれることもあります。
リオ3条約の概要

リオ3条約は、国際社会が持続可能な開発を実現するうえで欠かせない共通認識と行動指針を定めた重要な枠組みであり、1992年の採択以降、多くの国が批准し、国際的な環境政策に大きな影響を与えてきました。
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、1992年に採択され1994年に発効した国際条約で、気候変動問題に関する国際的な取組みの基本的な枠組みを定めたものです。条約の究極的な目的は、気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることと定められています。この目的の達成に向けて、温室効果ガスの排出削減、気候変動への適応、途上国への資金・技術支援などが規定されています。
UNFCCCのもとでは、具体的な削減義務を定めた関連文書として「京都議定書」と「パリ協定」が採択されています。「京都議定書」は1997年に採択され、先進国に対して法的拘束力のある温室効果ガスの排出削減目標を定めたもので、第一約束期間は2008年から2012年までと定められていました。パリ協定は2015年に採択され2016年に発効した協定で、先進国・途上国の区別なく全ての締約国が参加し、各国が自ら定める国が決定する貢献(NDC)を提出・更新することで、世界全体の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求することを目的としています。
UNFCCCは、気候変動に関する国際的な対応を規定した基本条約であり、今日の気候変動対策を進めるうえでの重要な枠組みです。
生物多様性条約(CBD)

生物多様性条約(CBD)は、地球上のあらゆる生命の多様性を保全し、持続可能な方法で利用し、その利益を公正かつ衡平に共有することを目的とした国際条約です。1992年に採択され、1993年に発効しました。CBDは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)と国連砂漠化対処条約(UNCCD)と共に、リオ3条約と呼ばれています。
2. 生物多様性の構成要素の持続可能な利用
3. 遺伝資源の利用から生じる利益の公正かつ衡平な配分
2. 生物多様性の保全と持続可能な利用に関する情報を収集し、共有すること。
3. 生物多様性の保全と持続可能な利用に関する研究や技術開発を促進すること。
4. 生物多様性の保全と持続可能な利用に関する国際協力を行うこと。
CBDは、生物多様性の保全と持続可能な利用を推進するための重要な国際条約であり、多くの国がCBDを批准し、その目標を達成するための努力を行っています。
国連砂漠化対処条約(UNCCD)

国連砂漠化対処条約(UNCCD)は、1992年のリオ地球サミットでの合意を受けて交渉が進められ、1994年に採択、1996年に発効した国際条約です。正式名称は「深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国(特にアフリカの国)において砂漠化に対処するための国際連合条約」であり、砂漠化および土地劣化への対処と干ばつの影響緩和を通じて、持続可能な開発に貢献することを目的としています。
UNCCDは、締約国に対して、乾燥地帯・半乾燥地帯および乾燥半湿潤地帯における砂漠化・土地劣化、干ばつの悪影響に対処するため国際協力を行うことを求めています。条約では、持続可能な土地管理、水資源の効率的な利用、生態系の保全、植生の回復、気候変動への適応、回復力の強化など、砂漠化と土地劣化に対処するためのさまざまな措置が規定されています。
2024年12月現在、UNCCDには197の国と地域(196カ国および欧州連合)が締約国として加盟しており、その実施を促進するための多くの活動が行われています。締約国には、国別行動計画(NAP)を策定し、条約の目標達成に向けた行動を実施することが求められています。また、UNCCDは、国連開発計画(UNDP)や世界銀行などの国際機関とも連携し、砂漠化と土地の劣化に対処するためのプロジェクトを支援しています。
リオ3条約の意義と課題

リオ3条約の最大の意義は、持続可能な開発を全世界共通の目標として掲げたことです。持続可能な開発とは、将来の世代のニーズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たす開発のことを指します。リオ3条約が成立する以前は、環境問題と経済問題は別々のものとして扱われる傾向がありましたが、リオ地球サミットでは、環境保護と経済発展、そして社会的公正が相互に密接に関連していることが共通認識として確認されました。
一方で、リオ3条約には理想と現実の乖離という課題も残されています。持続可能な開発を全世界共通の目標として掲げたものの、現実には、目標の達成が十分に進んでいない国が数多くあります。その背景には、経済発展を優先するあまり環境保護への取組みが後回しになりがちな状況や、国内外の経済格差の拡大が、持続可能な開発を妨げる要因となっていることが挙げられます。


