コスタリカ国立生物多様性研究所『インビオ』

先生、インビオってなんですか?

地球環境の専門家
インビオとは、コスタリカに存在する生物多様性に関する研究所のことです。1989年に設立された民間非営利団体ですが、実質的には国立機関に準じた役割を担ってきました。主な目的は、国内の野生生物標本コレクションとナショナル・インベントリー(目録)作り、および情報提供体制の整備です。

なるほど。インビオは生物多様性に関する研究所なんですね。他に何か活動をしているんですか?

地球環境の専門家
はい。パラタクソノミスト(分類補助員)の養成や、海外製薬会社などとの契約協力による生物資源開発(バイオプロスペクト)の面でも世界のモデルとなっています。研究所に隣接してインビオ・パルケ(インビオ公園)を整備し、環境教育にも力を注いできましたが、残念ながら財政難により2015年に閉園してしまいました。
インビオとは。
環境に関する用語「インビオ」は、コスタリカ国立生物多様性研究所(Instituto Nacional de Biodiversidad)の略称です。通常、インビオ(INBio)と呼ばれ、生物多様性に関する研究所の世界的なモデルとして知られています。現在も、法人としての名残はあるものの、研究機関としての役割を事実上終了しています。
インビオの概要

インビオは、コスタリカ政府の関与のもとで構想されましたが、資金面では民間・国際的支援に支えられ、1989年に民間非営利団体として発足しました。このような経緯から、実質的には国立機関に準じた組織とみなされており、国内の野生生物標本コレクションとナショナル・インベントリー(目録)作り、および情報提供体制の整備に取り組んできました。なお、2015年に深刻な財政難に陥り、ナショナル・インベントリーは、2026年現在、コスタリカ政府/文化・環境関連機関との連携により再編され、コスタリカ国立博物館などが分担して管理しています。
インビオは、パラタクソノミスト(分類補助員)の養成や、海外製薬会社などとの契約協力による生物資源開発(バイオプロスペクト)の面で、世界のモデルとなりました。
環境教育にも力を入れており、研究所に隣接してインビオ・パルケ(インビオ公園)を整備しました。この公園は2000年に開園したものの、財政難から国に移管され、残念ながら2015年に閉園しています。
インビオの使命

インビオの使命は、コスタリカの生物多様性を研究し、その保全と持続可能な利用を促進することだったと言えるでしょう。
熱帯雨林・マングローブ林など多様な生態系を対象に調査・研究を行い、その成果は環境保全や持続可能な開発のための政策・計画の策定に役立てられています。また、コスタリカの豊かな生物多様性を一般の人々に伝える普及・啓発活動にも取り組んできました。
インビオの活動内容

インビオの活動は多岐にわたります。生物多様性の調査・研究を中心に、生物資源の開発と利用に関する支援、国立自然保護区や生物多様性ホットスポットの管理支援などを担ってきました。これらの取り組みは、政府や非政府団体、企業や個人と連携しながら展開され、生物多様性に関する情報を国内外へ発信する啓発活動とも結びついています。
こうした活動によって、インビオはコスタリカの生物多様性保全に大きく貢献してきました。コスタリカが世界有数の生物多様性豊かな国として国際的に認められるようになった要因のひとつであり、その活動は同国の経済や文化にも大きな影響を与えています。
インビオの成果

インビオの成果は、世界的に認められています。熱帯雨林の保全や絶滅危惧種の保護に貢献するとともに、国際条約である「生物多様性条約」の目標達成に向けた活動にも積極的に関わってきました。これらの取り組みは、コスタリカの持続可能な開発を支える重要な役割を果たすとともに、生物多様性保全の国際的なモデルケースとして高く評価されています。
インビオから学ぶこと

インビオは、環境保全の国際的なモデルケースとして高く評価されています。その成功は、多角的なアプローチによるものです。政府、民間企業、NGOなど多様なステークホルダーを巻き込み、科学的知見に基づいて政策を立案・実施したことが、大きな成果につながりました。
- 環境保全には多様な主体の協力と、科学的根拠に基づく政策が不可欠であること。
- コスタリカという生物多様性に恵まれた国から出発した、その多様性保全への熱意。持続可能な開発を進めていくうえで、一石を投じたこと。
- 環境教育の重要性。環境教育を通じて国民の環境意識を高めることで、市民が保全活動に積極的に参加するようになり、取り組み全体を成功へと導いていくのです。


