環境用語『ナチュラル・ステップ』とは

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環境用語『ナチュラル・ステップ』とは

先生、ナチュラル・ステップについて教えてください。

地球環境の専門家

ナチュラル・ステップとは、スウェーデンの小児がん専門医であったカール=ヘンリク・ロベール博士の提唱によって1989年に発足した国際組織です。現在は、ナチュラル・ステップ・インターナショナルからライセンスを供与された現地法人が世界各国に存在しています。

ナチュラル・ステップの活動の特徴は何ですか?

地球環境の専門家

ナチュラル・ステップの活動の特徴は、科学者と協働して「持続可能な社会の条件」(4つのシステム条件)と、行動に向けた枠組み(フレームワーク)を作成したことが挙げられます。

ナチュラル・ステップとは。

「ナチュラル・ステップ」は、スウェーデンの小児がん専門医であったカール=ヘンリク・ロベール博士の提案により、1989年に発足した国際組織です。世界各国に現地法人があり、科学者との協力により「持続可能な社会の条件」(4つのシステム条件)と、行動に向けた枠組み(フレームワーク)を作成してきました。

ナチュラル・ステップの概要

ナチュラル・ステップの概要

ナチュラル・ステップは、スウェーデンの医師カール=ヘンリク・ロベール博士によって提唱された、持続可能な社会を実現するためのフレームワークです。地球の有限性と生態系の仕組みを科学的に捉え、社会・経済活動が自然の循環と調和することを目指しています。

その基本的な考え方は、地球が有限の閉じたシステムであること、そして人間は自然の生態系の一部としてその恵みに依存しているという認識に基づいています。こうした前提のもとで、自然の働きを損なわずに人間社会が長期的に繁栄できる条件を明らかにしようとする点が特徴です。

具体的な行動指針としては、エネルギー消費や廃棄物の削減、再生可能エネルギーの活用といった環境負荷の低減、森林や湿地の保全による生態系の回復、貧困削減や教育の普及などによる社会的公平性の確保、そして持続可能な技術や産業への投資などが示されています。

ナチュラル・ステップの4つのシステム条件

ナチュラル・ステップの4つのシステム条件

ナチュラル・ステップは、「持続可能な社会とは、限られた地球の資源を浪費することなく、多くの人々が長く繁栄できる社会」と定義しています。この定義を達成するために、ナチュラル・ステップは次の4つのシステム条件を定めています。

持続可能な社会を実現するための基本的な枠組みとして、ナチュラル・ステップは以下の4つのシステム条件を提示しています。

1つ目のシステム条件は、「地殻から採掘される物質(化石燃料や金属鉱物など)の濃度を、自然界で系統的に増加させない」ことです。環境に蓄積する有害物質の排出を抑え、循環可能な物質に置き換えることを意味します。

2つ目のシステム条件は、「人工的に作り出された化学物質の濃度を、自然界で系統的に増加させない」ことです。難分解性の合成化学物質の生産・使用を減らし、リサイクルや代替を進めることを指します。

3つ目のシステム条件は、「自然の物理的な基盤(森林・土壌・生態系など)を系統的に劣化させない」ことです。森林伐採や土壌劣化を抑え、生態系の機能を維持することを意味します。

4つ目のシステム条件は、「人々が基本的なニーズを満たす能力を、社会的に阻害しない」ことです。公正で公平な社会を実現し、すべての人が健康で尊厳ある生活を送れるようにすることを意味します。

これら4つのシステム条件は、持続可能な社会を実現するための基本的な考え方であり、環境保全と社会・経済の発展との両立を目指すものです。

ナチュラル・ステップのフレームワーク

ナチュラル・ステップのフレームワーク

ナチュラル・ステップのフレームワークは、社会と経済が自然の生態系と調和して繁栄することを目指す枠組みです。創始者はスウェーデンの医師カール=ヘンリク・ロベール博士で、科学的合意に基づいて構築されています。

このフレームワークは、前述の4つのシステム条件を出発点とし、組織や地域が現状を分析し、望ましい未来像(ビジョン)を描いたうえで、そこに至るまでの戦略的なステップを設計する「バックキャスティング」と呼ばれる手法を採用していることが大きな特徴です。将来の持続可能な姿から逆算して、今行うべき行動を導き出します。

ナチュラル・ステップのフレームワークは、企業、政府、自治体、地域社会など、さまざまな組織が持続可能な社会を実現するための実践的な指針として活用されています。

ナチュラル・ステップの重要性

ナチュラル・ステップの重要性

ナチュラル・ステップは、持続可能な社会を構築するためのフレームワークとして、次の点で重要な役割を果たしています。

第一に、持続可能な社会を構築するための明確な方向性を示している点です。ナチュラル・ステップは、「持続可能な社会とは、自然界のシステムやプロセスを損なうことなく、人間が繁栄できる社会である」と定義し、その定義に基づいて具体的な行動指針を提示しています。

第二に、持続可能な社会を構築するための実効性のあるツールを提供している点です。企業や自治体、市民団体など、さまざまな組織が持続可能性に向けた活動を進める際に活用できる手法(バックキャスティングや4つのシステム条件など)が整備されています。

第三に、世界的なネットワークを提供している点です。ナチュラル・ステップは世界各国に拠点を持ち、持続可能な社会を目指す組織や個人をつなぎ、情報やノウハウを共有することで取り組みの広がりを促進しています。

ナチュラル・ステップの課題

ナチュラル・ステップの課題

ナチュラル・ステップは、持続可能な開発を推進するためのフレームワークであり、1989年にスウェーデンの小児がん専門医カール=ヘンリク・ロベール博士によって提唱されました。その課題は、持続可能な開発を達成するために、環境・経済・社会の3つの側面を同時に考慮する必要があることです。

環境の側面では、地球の生物圏の持続可能性を確保するために、次の4つの取り組みが求められます。

1. 化石燃料などの非再生可能資源の消費を減らし、再生可能エネルギーへの移行を進める。

2. 人工的な化学物質の生産と消費を減らし、リサイクルや再利用を促進する。

3. 森林や湿地の破壊を止め、生物多様性を守る。

4. 大気や水質の汚染を減らし、生態系の健全性を守る。

経済の側面では、経済活動を続けながら環境への影響を最小限に抑えることが求められます。そのためには、産業構造の転換や、環境に配慮した技術の開発・普及が不可欠です。

社会の側面では、社会正義と公平性を確保することが必要です。貧困や差別をなくし、すべての人が教育や医療にアクセスできる社会を築くことが求められます。

このように、ナチュラル・ステップは持続可能な開発を達成するための包括的なフレームワークであり、環境・経済・社会の3つの側面を統合的に捉えながら実践していくことが課題となっています。

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