ダーバン・プラットフォームとは何か?COP17で設置された新しい国際枠組みについて解説

先生、ダーバン・プラットフォームという言葉を聞いたことがあるのですが、どういう意味ですか?

地球環境の専門家
ダーバン・プラットフォームとは、2011年の国連気候変動会議(COP17)で設置が合意された、2020年以降の新たな国際枠組みを検討するための特別作業部会のことをいいます。

2020年以降の新たな国際枠組みとは、どういうものですか?

地球環境の専門家
気候変動問題に対応するため、すべての国が参加する新しい国際的なルールのことです。先進国・途上国を問わず温室効果ガス排出削減に取り組むことを定めるもので、最終的には2015年のCOP21で採択されたパリ協定へと結実しました。
ダーバン・プラットフォームとは。
「ダーバン・プラットフォーム」は、環境に関する用語です。
これは、2020年以降の気候変動に関する新しい国際的な枠組みを策定することを目的として、2011年の国連気候変動枠組条約第17回締約国会議(COP17)で設置が合意された特別作業部会のことです。正式名称は「強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム特別作業部会(ADP)」です。
2012年5月にドイツのボンで第1回会合が開催されました。
ダーバン・プラットフォームとは?

ダーバン・プラットフォームとは、2011年12月に南アフリカ共和国のダーバンで開催された第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP17)で設置が合意された、新しい国際枠組みを検討するための特別作業部会です。すべての国が参加する2020年以降の新たな法的枠組みを、2015年までに採択することを目的としていました。
この枠組みは、気候変動問題に世界で初めて法的拘束力のある合意となった京都議定書の後を継ぐものとして位置づけられました。京都議定書では先進国のみに排出削減義務が課されていましたが、近年は途上国の温室効果ガス排出量が大きく増加しており、すべての国が参加する新たな枠組みが必要とされていたのです。
ダーバン・プラットフォームの最大の特徴は、先進国・途上国を問わず、すべての国が排出削減の取り組みに参加することを前提にしている点です。この方針は、後に2015年のCOP21で採択されるパリ協定に引き継がれることになりました。
COP17で合意された新しい国際枠組み

2011年12月、ダーバンで開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第17回締約国会議(COP17)において、2020年以降の新たな国際枠組みを検討する「ダーバン・プラットフォーム」の設置が合意されました。これは法的拘束力のある合意そのものではなく、2015年に採択される予定の新しい国際協定に向けた交渉プロセス(ロードマップ)です。
COP17でのダーバン合意は、主に次の要素で構成されています。
・2015年までに、すべての国を対象とする新しい法的文書(条約、議定書、または法的効力を有する合意)を採択するための特別作業部会(ADP)を設置すること
・新しい枠組みは2020年から発効・実施すること
・2020年までの排出削減の野心の引き上げに取り組むこと
・京都議定書の第二約束期間(2013年~2020年)への移行を確認すること
・途上国の気候変動対策を支援するための緑の気候基金(GCF)の運用を開始すること
ダーバン・プラットフォームは、新たな国際協定に向けた重要な一歩と評価されました。その後の交渉を経て、2015年12月のCOP21でパリ協定として結実しています。
強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム特別作業部会

強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム特別作業部会(ADP:Ad Hoc Working Group on the Durban Platform for Enhanced Action)とは、COP17で設置された、2020年以降のすべての国を対象とする新たな国際枠組みを交渉するための作業部会です。先進国と途上国の双方が参加し、2012年から2015年までを目途に、新枠組みに関する交渉を行いました。
作業部会では、主に次のテーマについて交渉が進められました。
・すべての国に適用される2020年以降の新たな法的枠組みのあり方
・温室効果ガス排出削減目標(緩和)の設定方法
・気候変動の影響への適応
・途上国への資金支援および技術移転
・2020年までの取り組みの野心引き上げ
これらの交渉の成果は、2015年12月にパリで開催されたCOP21で採択されたパリ協定に結実しました。ADPは、気候変動問題の解決に向けて重要な役割を果たしたと評価されています。
2020年以降の新しい国際枠組みの合意を目指す

ダーバン・プラットフォームは、2011年12月に開催されたCOP17で設置が合意された交渉プロセスであり、2020年以降の温室効果ガス排出削減に関する新しい国際協定について、2015年までに合意することを目指していました。京都議定書の第一約束期間が2012年に終了することから、その後の枠組みを策定する必要があったためです。
ダーバン・プラットフォームは、京都議定書を批准した国々のみならず、議定書から離脱した米国や、削減義務を負っていなかった中国などの主要排出国を含む、すべての締約国が参加するオープンなプロセスである点が特徴です。最終的に2015年に開催されたCOP21において、新しい国際協定であるパリ協定が採択されました。
ダーバン・プラットフォームが目指した目標は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書で示された、気候変動による深刻な影響を回避するために必要な排出削減の方向性とも整合するものでした。
ダーバン・プラットフォームは、京都議定書の第一約束期間終了後も温室効果ガス排出削減に向けた国際的な取り組みを継続させるうえで重要な役割を果たし、米国や中国を含む主要排出国を新たな枠組みに参加させる土台を築きました。
すべての人に利益をもたらす公平で持続可能な協定を目指す

COP17では、気候変動に公正かつ公平に対応するため、すべての国が参加する包括的な国際枠組みの実現を目指して、ダーバン・プラットフォームが設置されました。このプラットフォームは、気候変動に効果的に対処するための公平で持続可能な協定を確立するための交渉の場として機能しました。その目的は、気候変動の影響を軽減し、温室効果ガス排出量を削減し、持続可能な開発を促進することです。
ダーバン・プラットフォームは、パリ協定の採択につながる交渉の場として重要な役割を果たしました。パリ協定は、地球温暖化を産業革命前からの平均気温上昇を2℃を十分下回る水準に抑え、さらに1.5℃に抑える努力を追求することを目指す国際協定です。すべての国が参加し、各国が自ら決定する貢献(NDC)として温室効果ガス排出削減目標を設定・更新することが求められています。
このように、ダーバン・プラットフォームは、気候変動に公正かつ公平に対応するための包括的な国際枠組みの実現に大きく貢献しました。すべての国が参加する公平で持続可能な協定を交渉する場として機能し、気候変動の影響緩和、排出量削減、持続可能な開発の促進を実現するうえで、歴史的な意義を持つ取り組みとなったのです。


