紙くずってなに?環境に与える影響とは

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紙くずってなに?環境に与える影響とは

廃棄物処理法に関する用語『紙くず』について。紙くずが発生する事業活動を教えてください。

地球環境の専門家

紙くずが発生しやすい事業活動としては、パルプ・紙・紙加工品の製造、新聞や出版物の印刷、製本、印刷物加工、建設業における新築・改築・解体作業などが挙げられます。

これら以外の事業活動からは、紙くずは発生しないのですか?

地球環境の専門家

必ずしもそうではありません。例えば、オフィスや学校、家庭からも紙くずは排出されますが、これらは特別な場合を除き(後述します)、産業廃棄物ではなく一般廃棄物として扱われます。

紙くずとは。(廃棄物処理法が定める紙くず)

紙くずは、廃棄物処理法(1970年)で定められた産業廃棄物の一種であり、特定の事業活動に伴って排出される紙製の廃棄物を指します。(なお、ポリ塩化ビフェニル(PCB)が染みこんだ紙ごみは、どのような業種で生じたものであっても、特別管理産業廃棄物として扱われます。)

紙くずとは?(一般的な定義)

紙くずとは?

紙くずとは、一般的に使用済みの紙を指し、新聞、雑誌、紙の包装材、段ボール、コピー用紙、印刷用紙、事務書類などが含まれます。私たちの日常生活の中で大量に発生しており、公益財団法人古紙再生促進センターや経済産業省の統計によれば、日本国内の古紙回収量は年間約1,600~1,700万トン規模で推移(2025年現在)し、一般廃棄物産業廃棄物の双方から多くの紙ごみが排出されています。生活様式の電子化が進む一方で、包装材や宅配用段ボールの需要増などにより、紙くずの発生量は依然として高い水準にあります。

紙くずの排出量

紙くずの排出量

紙くずの排出量は、世界的にも高い水準で推移しています。FAO(国連食糧農業機関)などの統計によれば、世界の紙・板紙の生産量は年間約4億トンに達し、その多くが使用後に廃棄物となります。先進国を中心に古紙回収・リサイクルは進んでいるものの、依然として多くの紙くずが埋め立てや焼却によって処分されており、環境への影響が懸念されています。

埋め立てられた紙くずは、嫌気性条件下で分解される際にメタンガスを発生させます。メタンは二酸化炭素の数十倍の温室効果を持つとされ、地球温暖化の一因となります。また、埋め立て地の浸出水は、適切に管理されなければ土壌や地下水の汚染につながるおそれもあります。

排出量を減らすには、紙の使用量そのものを減らすことと、リサイクル率を高めることの両面が欠かせません。書類の電子化や両面印刷の徹底で使用量を抑えつつ、分別回収を徹底して古紙を再生紙として活用する仕組みを広げることが重要です。

紙くずの環境への影響

紙くずの環境への影響

放置されたり適切に処理されなかったりした紙くずは、さまざまな経路で環境に悪影響を及ぼします。

まず、紙の消費にあたっては、持続可能な森林管理や資源の有効活用の観点から、地球規模で環境負荷への配慮が求められています。新品の紙の原料となる木材を確保するには森林の伐採が必要ですが、森林は二酸化炭素を吸収して地球温暖化を抑制し、生物多様性を支える重要な役割を担っています。紙の消費量が増えるほど、森林への負担も大きくなります。

また、前述のとおり、埋め立てられた紙くずはメタンガスを発生させ、温暖化を加速させます。加えて、印刷インクや薬剤を含む紙くずが適切に処理されない場合には、有害物質が環境中に放出されるおそれもあります。こうした影響を抑えるためにも、紙の使用量の削減とリサイクルの徹底が求められます。

紙くずの再利用・リサイクルの推進

紙くずの再利用・リサイクルの推進

紙くずの再利用・リサイクルは、環境負荷を軽減するうえで非常に重要です。森林伐採の抑制、製紙工程で消費されるエネルギーや水の節約、廃棄物処分場のひっ迫の緩和など多くの効果が期待でき、新たな紙製品の生産に必要な原材料の需要を減らすことにもつながります。

こうした取り組みを推進するため、国や自治体ではさまざまな施策が進められています。自治体は古紙の分別回収制度を整備し、地域ごとに回収拠点や回収日を設けるなどして、家庭から排出される紙くずのリサイクルを促進しています。企業でも、社内の紙くずを回収業者に引き渡してリサイクルする仕組みを導入したり、再生紙を積極的に利用したりすることで、環境負荷の低減と企業イメージの向上を図る動きが広がっています。

紙くずの再利用・リサイクルは、限りある資源を有効活用し、循環型社会を構築するための基本的な取り組みです。家庭・企業・行政がそれぞれの立場で協力し、回収から再利用までの仕組みを継続的に強化していくことが求められます。

紙くずを減らすための取り組み

紙くずを減らすための取り組み

紙くずを減らすための取り組みは、環境保全の観点から重要です。紙くずの増加は、森林伐採や製紙工程に伴う水質汚濁、大気汚染など、さまざまな環境問題と関係しています。紙くずを減らすためには、主に次のような取り組みが有効です。

  • リサイクル:使用済みの紙を回収し、再生紙や段ボールなどの原料として再利用する取り組み。森林資源の保全や廃棄物量の削減につながります。
  • リユース:裏紙をメモ用紙として使うなど、紙をそのままの形で繰り返し利用する取り組み。廃棄物の発生抑制と同時に、コスト削減にも寄与します。
  • ペーパーレス化:書類や資料を電子化することで、紙の使用量そのものを減らす取り組み。業務効率化や保管スペースの削減にも効果があります。

紙くずを減らす取り組みは、環境保全に不可欠であると同時に、企業や家庭にとってもコスト削減や業務効率化といったメリットをもたらします。一人ひとりが日常生活や仕事の中でできることから始め、社会全体で紙の使い方を見直していくことが求められています。

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